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ベトナム

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かなり地上に近い。


窓の奥には田んぼが広がっている。一面に。米をいっぱい作っているのは知っているが、にしてもだ。緑の稲がどこまでも続く。


雲の上では晴天だったのに、着陸直前雲の下にくぐるとどんよりしていった。田んぼが手で触れるくらいの大きさになり、赤色の屋根の家々がミニチュアサイズになっていき、やがてその大きさが大きかったことに気づく頃、飛行機は着陸した。


しっとりしたぬるい空気に迎えられた。
黒のリュックを手に、私達はひたすら建物の中を歩く。
手続きを済ませ、ベルトコンベアーの上にばかでかいスーツケースを見つけ、いよいよ自動ドアの向こうへ出る。まるでレッドカーペットを歩くスターにサインをお願いするファンのように、日本語の書かれた紙を持ち、こちらを一心に眺める肌の焼けた人々。そのなかにお世話になるガイドさんが見つけられずあくせく。

今回はツアーだ。一緒に動く人が私と弟とその他14人いる。もう10分も経ったのにツアーに参加するっぽい人も、ガイドさんも見つけられない、ひょっとしたらもう集合時間も過ぎて、今移動してるのかもしれない。おかしい。この紙通りゲート2に来たのに。
いつしか私はガイドを見つけようと早足で歩く。なのに、見つからない。焦る。冷や汗が出る。周りの人も私の慌てぶりに気づく。

弟はにやけながら
「お姉ちゃん焦りすぎwww
なんでそんなパニックになんのww

弟何なの

姉さん君のためもあって心配してるの


と、背の高く運動が得意そうで一緒に飛行機に乗っていた40代の女の人が、もうすぐガイドが来るらしいと伝えてくれる。



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※弟…

実際は妹。

外見は普通に女の子だが、文に書く際男っぽさしか出てこないので、旅中は男ということにしてほしい。
学校では明るいらしいが、家ではムスっとしている。年頃だからしょうがないかもしれない。