あるカップル

夕方電車で座っていると、向かい側にカップルが座った。どちらも大学生なのだろうか、若い。女は濃いブルーのニットに黒のショートパンツ、茶髪、男はニットをかぶったDJ風だった。

彼はずっとスマホをいじっていた。彼女、眠たそうに彼の肩に寄りかかる。何見てんのー、とは言ってないがそう語りかえるような目でスマホの画面を覗いた。二人でずっとスマホの画面を見つめた、彼は彼女をかまわなかった。

彼女はやがて肩に寄りかかりながら腕組して、 眠り始めた。


彼はかまわない。


というか他の人がひたすらスマホやらなんやらしているので私が人間観察していても全然ばれない。これが5年、10年前だとずいぶん怪しまれる。しかし、今は皆がゲームやLINEに夢中なのでガン見である。


彼女、顔がつらそうだ。目をつむりつつ眉毛が下がって泣きそうな顔をしている。


なんでホワイトデーのお返し毎年もらえないんだろう。ということなのか。
いや、方向性は合っているがしょうもなさすぎる。彼からの愛情が少ないとかそういうことなのだろう。

続く